職務内容
国民経済計算部では、一国経済全体をフロー、ストック両面において包括的かつ整合的に記録する「国民経済計算(SNA)」等の推計・公表業務を行っています。この中で国民生産課は、国内総生産(GDP)を推計する上で不可欠な、約 2,000 品目からなる財・サービスの品目別の産出や輸入といった供給及び消費や投資、輸出といった需要の推計(いわゆるコモディティ・フロー法)や、経済活動別(産業別)GDP など 日本における SNA(JSNA)の生産面に関する推計業務を担っています。今回募集する職員の職務内容は、主に JSNA の生産面の推計手法に関する調査・研究・開発等の作業及び各種資料作成になり、具体的には以下のとおりです。
・現在(2021 年度以降)、2015 年(平成 27 年)基準の JSNA の推計作業を行っています。このうち、GDP 推計の基盤となるコモディティ・フロー法について、各種の基礎統計の変更や改善を踏まえた、より精度の高い推計手法に関する調査・研究・開発等を担当していただきます。
・JSNA の次回基準改定(2025 年末公表予定)における基準年は 2020 年となります。新たな基準年となる 2020 年は新型コロナウイルス感染症の影響があると見込まれることや各種基礎統計の見直しが行われていることなどを踏まえ、基準改定に向けた検討を行っていただきます。
・また、「公的統計の整備に関する基本的な計画」(令和5年3月 28 日閣議決定)において、GDP の精度向上、SUT 体系への移行への計画的推進といった取り組みが求められており、これら諸課題への対応として調査・研究を行っていただきます。 さらに、SNA はこれまで、1953 年以降、国際連合において、4つの国際基準が採択されており、最新の基準である 2008SNA については、我が国は基本的に既に対応済みです。現在、2025 年の採択に向けて、2008SNA の次の国際基準の検討が国際的な場で行われており、それに伴い必要な調査・研究を行っていただきます。
・この他、国民生産課の係長級職員として、課長及び課長補佐の指示に基づき、所要の業務等を行います。
求める人材
以下の条件に該当する方
(1) 大学卒業又は同等以上の学力を有すると認められる者
(2) 我が国の経済動向又は経済統計の分析に関する知識・経験及びマクロ経済学に関する専門的知識を有する者
(3) 経済センサス-活動調査、経済産業省生産動態統計調査、鉱工業指数、サービス産業動向調査、特定サービス産業動態統計調査、国際収支統計等の経済統計の知識を有する者
(4) MS-Excel による統計データに関する加工・分析手法に習熟した者
(5) 7年以上の実務経験を有する者