平野正雄
早稲田大学大学院 経営管理研究科 教授
日本ビジネスモデル学会 会長
経済産業省 産業構造審議会グリーンイノベーションプロジェクト部会 産業構造転換WG 座長
経済産業省 デジタル時代におけるグローバルサプライチェーン高度化研究会 委員
資源エネルギー庁 総合資源エネルギー調査会 資源・燃料分科会 委員会
文部科学省国立開発法人審議会 宇宙航空研究開発機構部会 臨時委員
マッキンゼー・アンド・カンパニー日本支社長、カーライル社日本共同代表等を歴任
吉井さんは凛とした若者としてマッキンゼーに新卒入社されてきました。
以来、常に真摯にクライアントの課題に向き合い、その解決に全力を尽くす彼の姿勢は強く記憶に残っています。また、当時から彼は社会課題に対する問題意識が人一倍高く、同僚の多くが事業や投資の世界に移っていく中で、一人官庁に転出する道を選択された時には、最優秀な人材を失う痛手より、きっと彼なら硬直した官僚組織に何らかの変革をもたらすだろうという期待が上回っていたことを思い出します。そして時は巡り、ついに吉井さんが起業を通して官僚組織の変革を仕掛けたことを知り、まさしく当時の期待通りとなり大変に嬉しく思います。
さて、考えるまでもなく、官には最優秀の人材が集まっている一方で、その多くが役所のルーティンワークに埋没し疲弊していることは、深刻な国家的損失と言えます。他方、民間には政策立案を通して社会改革に取り組みたいという志を持つ多様なバックグラウンドの人材も多数いるにもかかわらず、実際に参画の機会を得ることは稀です。そこで官と民の双方向の人材流動化を促進するサービスを立ち上げることは社会的意義と合理性を備えるものであり、また人材流動化が重大な国家的課題として認識されつつあるこの時宜に叶うものです。
吉井さんは、経営コンサルタントとして優れたビジネス感覚と問題解決能力を体得しており、また官僚組織にも身を置いて政策立案にも実際に従事されたことで、官と民の仕事の流儀やそこで要求される人材能力の差異に精通しています。その彼の類まれなバックグラウンドは、新会社のサービスにおいて応募者それぞれのキャリアデザインに対する的確なアドバイスやマッチングの提供に結び付いています。この新たなサービスを通して官と民の有為な人材交流が育まれることは、それぞれの方に良いキャリア形成と充実した人生をもたらすだけでなく、今後の日本社会の活性化に大いに資するものと確信します。