職務内容
以下の(1)、(2)又は(3)のいずれかに掲げる業務を担当していただきます。
(1) 日本標準産業分類、生産物分類及び日本標準職業分類の見直し等(注1)に関する業務
これらは公的統計の基本となる分類項目等を定めています。例えば、産業分類では「製造業」における個々の業種等を示しています。国内の新たな経済活動の状況や国際動向を把握し、関係府省や学識者と相談しながら、これらの見直し案を検討する業務です。
(2) 供給・使用表や産業連関表の推計等(注2) に関する業務
5年毎に作成する供給・使用表や産業連関表において、特定の分野の概念などを見直すとともに、様々なデータから推計する業務です。
(3) (1)及び(2)の業務に関する統計に関する研修講師及び研究の報告業務(注3)
総務省統計研究研修所において、上記の(1)及び(2)に関連した内容について、国家公務員及び地方公務員を対象とした研修講師を務めるとともに、統計研究研修所が開催する研究会等で研究業務の進捗状況や成果を報告する業務です。
(注1) 「日本標準産業分類」については、国際標準産業分類(ISIC)や生産物分類の整備状況を踏まえ、企業からの産業別の費用等の報告の可能性に留意しながら、GDP統計の精度向上に資する観点から、生産技術、生産過程等の供給側の同質性や類似性に着目した見直すことです。
「生産物分類」については、先進事例である北米生産物分類(NAPCS)等も参考にしつつ、企業からの生産物別の売上高等の報告の可能性に留意しながら、GDP統計の精度向上の観点から、用途、機能、需要、消費等の同質性や類似性に着目して見直すことです。
「日本標準職業分類」については、国際標準職業分類(ISCO)等も参考にしつつ、各種公的統計における活用の促進に留意しながら、個々の希望に応じて多様な働き方を選択できる環境整備を進めるなどの政府の方針も考慮して、社会経済情勢の変化を踏まえて見直すことです。
(注2) 上記の分類の見直し等を踏まえ、GDP統計の改善に加え、産業連関分析や産業生産性の計測等の利活用面や統計調査による把握可能性にも留意して、供給・使用表や産業連関表の概念の整理を行うとともに、経済センサス活動調査等のデータを収集して推計していくものです。また、都道府県別の産業連関表の継続的かつ円滑な作成にも配意します。
(注3) 総務省統計研究研修所は、統計に関する研究機関として、統計精度の向上のための統計技術や各府省共通の統計技術に関する研究に取り組むほか、各府省・地方公共団体からの要請に応じた統計技術支援等の高度な統計技術について研究開発を進めています。また、統計に関する専門研修機関として、国家公務員及び地方公務員に対する基礎理論、分析等の統計に関する専門的な研修の企画及び実施により、統計に関する業務に従事する職員の資質の向上を図っています。
求める人材
I 必須要件:以下の(1)から(3)までのすべてを満たす方
(1) 大学又は大学院を卒業した方
(2) 以下のアからエまでのうち、いずれか一つ以上の実務経験等を有する方又はそれに相当する方
ア 産業分類、生産物分類又は職業分類等に関する調査研究
イ 産業連関表、経済効果、GDP統計等の産業経済構造の推計・分析に関する実務経験
ウ 産業統計、労働統計、消費統計、金融統計等を用いた調査研究や教育指導等に係る実務経験
エ 企業会計、産業別、職業別等の経済実態に関する実務経験(経済調査業務、税理士業務、企業会計・経理業務、金融機関等における投資・融資業務、各種経済統計を用いたシンクタンク業務等に携わった実務経験等)
(3) パソコンによりMicrosoft Word、Excel、PowerPoint等のソフトウェアを操作し、資料作成ができる方
II 推奨要件:次の要件を満たすことが望ましいです。
(1) 英語による研究発表や実務経験を有する方
(2) 統計分析ソフト(R等)を用いたデータ分析等を行える方