2025年

キャリア形成と育児の両立を目指した戦略コンサルタントへの転身:私だから仕事を任される存在になりたい

32歳 女性 国立大学公共政策大学院 卒

転職前

中央省庁 総合職相当(事務系) 係長級 常勤

転職後

戦略コンサルタント 経営コンサルティング コンサルタント

1 はじめに

新卒のときは、ボランティア活動などをしていたことから、声なき声を届けたいという気持ちで国家公務員を目指し、新卒で国家公務員総合職として就職しました。
民間も見た上での就活だったのと、第一希望のところに決まったので、特に転職するつもりはなかったのですが、かといって定年まで働くビジョンが見えていたわけではなく、今思えば新卒のときは長期のキャリアビジョンを見据えられていなかったのかもしれません。

2 国家公務員での経験

法律改正や事故•事案対応など、国家公務員でなければできない仕事を多く経験しました。法改正ネタを発案し、それに必要な海外調査や事業者調整から法制局との議論まで含め経験できたのはとても貴重な経験になりましたが、こういった自分の裁量を出せる仕事をするためには、定例業務にプラスしてでなければできなかったので、業務量的には厳しいものがありました。(事案対応は徹夜が続き土日も出勤、法改正時は始発で帰って朝10時出勤の日が続いたりしました…)国家公務員は、どうしてもやらなければならない前例•ルーティン業務(国会•会見対応、法令や計画モノの照会•調整業務、文書管理などの総務的業務)の負担が大きいです。それにプラスして自分がやりたい仕事を作り出してやろうとすると、時間的な負荷をかけるしかなく、ルーティン業務で手一杯なときには自分のやりたい仕事がなかなかできず、そこにもどかしさを感じることがありました。

3 転職に至った経緯

転職を考えるようになったのは、以下の3つの観点からです。

①キャリア形成と育児の両立が困難な点
第一子出産後、初めて残業の制限がかかっている環境で仕事しました。国会が当たっていても周りの人に任せて帰らざるを得ず、本来業務をしっかりこなしていた&家に帰ってからテレワークでカバーしたとしても、やはり夜まで【職場で】行うことが必要な業務への対応が不可能なうちは、メインどころの部署に配属されても、ずっと誰かに謝らなければならない状況が続くと思いました。育児と両立したい人は配慮されるのですが、配属される部署は国会が当たらないような、(言い方は悪いですが)あまり世間から注目されにくい分野で、子供が大きくなるまでその部署で働くことが本当に自分が国家公務員として働く上でやりたかったことなのだろうかと思うようになりました。

②ルールメーカーではなくプレイヤーとして働いてみたくなった点
国家公務員として働くなかで、多くのスタートアップの方々の取組を紹介したり、その取組の実現に向けて法令を改正したりすることがありました。それを通じて、世の中の大きな動きを生み出しているのは制度を作る側ではなくて、制度を作るきっかけを生み出している民間企業側だと思うようになりました。そして、自分がやりたいことはその動きを生み出す側かもしれないと思うようになりました。

③民間の経済的視点を得たかったという点
事業者の支援策を考えることも多々あったのですが、そのなかでビジネス経験がないと、事業者側が本当に求めていることがわからないのではないか(行政的視点からの思考では限界があるのではないか)と考えるようになりました。年齢的にも30を超えた歳となり、未経験でビジネス分野に挑戦するなら35までに転職しないと、一生霞ヶ関にいることになるのかな、と思っていました。

4 転職活動時の考え

どこを受けるかはとても悩みました。自分の省庁の関連業界の事業会社に行くか、コンサルティング会社に行くかはとても悩んでいました。
VOLVE主催の説明会にも何度も参加させていただいて各業界のイメージを掴み、結果的にはコンサルティング業界を目指すことにしました。理由としては、①前職でいろんな業界•会社とやりとりすることがあり、自分の興味分野を広げるのが楽しいと思ったから、②専門性を磨きたいと思っており、ジョブローテより一つの分野の仕事スキルを高めたいと思っていたため、③仕事のやり方的に裁量が大きい方が子育てしながらでも活躍できると思ったためです。

5 転職活動を通じて

VOLVEの担当カウンセラーには本当にお世話になりました。VOLVEにお世話になる前に幾つかのエージェントの方とお話させていただいていたのですが、業種を絞っていなかったこともあり、おそらく相談に来た人に同じ話をしているんだろうなという雰囲気を感じたり、女性で子供がいるという理由で、キャリアダウンの方向性しか提示されなかったりなどして、私個人に対する支援をお願いすることは無理かもしれないなと思い、自分1人でやることも脳裏によぎりました。国家公務員向けの転職業務をされているということでVOLVEにお話をお伺いし、国家公務員の特殊な業務関係を理解してくださった上で私自身に対する支援を手厚くサポートしてくださりそうな雰囲気を感じ、その場で絶対にVOLVEさんにお願いしようと思いました。
ですが思った矢先に第二子の妊娠がわかったので、育休後の転職に切り替えることとなり、結果的には長期間にわたる転職活動をサポートしていただくことになりました。
コンサルティング業界に決めたあと、ケース面接対策をしていただいたのですが、最初は解き方から何もわからず本当にボロボロでした。
そんな私にも解き方の考え方やおすすめの本を本当に丁寧に教えてくださり、また何度も練習に付き合ってくださったことで、徐々に自分でもできるようになってるなという感覚を持つことができました。自分としては個別指導塾に通っている感じで、次のテストのために勉強して成果を確認する、というサイクルをVOLVEさんとのケース面接対策を通して回すことができました。何度も練習に付き合っていただいただけではなく、面接を受けている間の壁打ちもしていただいたのが本当にありがたかったです。私は一次面接は全て通ったものの、二次面接落ちが続いてしまい、どうしたら三次に辿り着けるのか悩んでいたとき、急遽面談を設定していただいてお話させていただいたりすることがありました。ケース面接のtipsを改めて教えていただいたのはもちろんですが、「やはり戦略コンサルは難しいかもしれない」と思ったときに、ポテンシャルは高いとずっと思っていますとおっしゃっていただいたことが、その後の面接を受ける心の支えとなりました。

6 おわりに

行政の視点と民間の視点の両方を活かして、規制を打ち破った新しい事業を創り上げてみたいと思っています。組織の名前ではなく、私だから任せたいと思ってもらえるようなコンサルタントになるのが目標です。